磯部順基
法話を聞く
こちらは西山浄土宗総本山光明寺テレホンセンターの磯部順基でございます。
お彼岸が近づいてまいりました。太陽が真東から昇り、真西に沈むこの時期は阿弥陀如来さまのまします西方極楽浄土に想いを馳せ、お墓のお参りに出かけられる方、また、より一層お仏壇に手を合わされる方が多いことと存じますが、できることでしたら家族揃って手を合わせていただくことが何よりのことと存じます。
ご先祖さまと呼ばれる先にお浄土にあがられた方々は、その家を一代お護りいただき、そして、その方なければ、私どもの命すらも流していただけなかった尊いお方々でございます。いつもありがとうございます、ありがとうございますと手を合わせお念仏を申すところに仏心(ほとけごころ)が芽生えてきます。
今日 彼岸 菩提の種を 蒔く日かな
と古来より伝わりますように、このお彼岸は少しでも、「菩提」つまり、仏さまのような生き方をして、その種を蒔いて行きましょう…と仏心(ほとけごころ)になることを勧めておられます。
私どもは仏さまになることは出来ませんが、仏さまに近づくことはできます。仏さまのようなお心持ちで過ごされる方を「往生人」と申します。
西山上人が、
生きて身を はちすの上に 宿さずば 念仏申す 甲斐やなからん
と詠まれましたように、このお彼岸は、この身このまま、阿弥陀如来さまやご先祖さまの願いの中に生かされて、蓮のうてなに身を委ねるような、お心持ちで日々、尊いご縁をいただいて過ごす「往生人」として、お念仏をよろこぶ日暮がしたいものです。
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏
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