御影堂(みえどう)

御影堂の南側には紅葉の美しい楓が並んでいます光明寺の中心的な建物が御影堂(みえどう)です。通常の寺院様式では本堂(ほんどう)と呼ばれる建物に相当します。御影堂には、法然上人が自らお作りになられた「張子の御影」がお祠りしてあります。この「張子の御影」については、また御影堂内部の項で詳しくお話したします。

11月26日の西山忌のために五色幕が張られました御影堂は応仁の乱をはじめ、何度も火災にあって元の建物は残っていません。現在のものは宝暦四年(1754)に完成したものです。大きさは十八間四面(約33m四方)。建築様式は入母屋、総欅(ケヤキ)造りになっています。



昭和天皇が皇太子の時にお手植えになった松物の外側には江戸時代の職人たちの優れた技を感じさせる様々な飾り彫刻がほどこされています。特に正面の軒下には龍や象など、さまざまな動物が彫られています。写真も何もない時代に「象」を想像するのはなかなか大変だったことでしょう。龍の方が何だかリアルな感じがするのが不思議です。また、屋根の上に置かれた鬼瓦もなかなかおもしろい「顔つき」です。できれば、双眼鏡などをお持ちになると良いでしょう。
建物に向かって右手にある松は、昭和天皇が皇太子の時に光明寺を訪れられ、お手植えになったものです。ほんの少しかしいだ枝ぶりに上品な趣があります。