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林 大晃

法話を聞く

「おだやかなこころ」

東部宗務支所 宝勝院住職 林 大晃

お電話有難うございます。

こちらは西山浄土宗総本山光明寺テレフォンセンターの 林 大晃です。

暑かったお盆も終わり、残暑も少しずつ和らいでまいりましたが、皆様に於かれましては、お健やかに日々を送っていらっしゃることと慶び申し上げます。

 

先日、とあるセミナーで「アンガーマネジメント」についてお話を聞きました。「アンガーマネジメント」というのは、怒りを上手にコントロールしたり制御することで、日常の生活の中で起こるイライラやフラストレーションを取り除いて、穏やかに生きていくための心理療法プログラムであると知りました。

いくつかの方法が有るそうですが、その日教わったのは、怒りを覚えた直後の6秒間を乗り切れば、ピークが過ぎて気持ちが和らぐというものでした。具体的な方法としては、シンプルに6秒を心の中で数えたり、ゆっくり深呼吸をしたり、食べ物や飲み物を口にしたりすることでその場をしのぐと冷静さが保てるということでした。

仏教の言葉に「三毒」というものがあります。私たちの良い心を害する3つの代表的な煩悩を毒と例えたもので、1つ目は欲を貪る「貪欲」、2つ目は怒りを表す「瞋恚」、3つ目は愚かで無知なことの「愚痴」の3つから成っていて、2つ目に怒りの感情である「瞋恚」があります。我々には三毒すべてを消し去ることはなかなか難しい事かもしれません。しかし宗祖法然上人が我々に示してくださったお念仏の教え、「南無阿弥陀仏」を心の名でゆっくりと称えてみてください。おだやかなこころを取り戻せると思います。800年以上前から連綿と続いてきたお念仏の教えは、現代に生きる私たちにそのまま当てはまるという事に、感動を覚える今日この頃です。

本日は最後までお付き合い下さり有難うございました。